きっかけ②コンプレックス
私のコミュニケーション能力は高くない。
明るい話や面白い話が出来たりする訳でもなく
聞き上手な訳でもない。
気は強い方だと思う。
顔は、男顔で目はシャープで頬骨が高い。
そんな私が交友関係を構築する時に頼っていた技は
笑ってカバーすることだった。
実際、些細なことでよく笑っていた。
さらに、私の両ほっぺにはえくぼがあり、
割と話すだけでほっぺが窪み笑ってるように見える。
笑顔の印象が強かった。
「悩みないでしょ」とか、
「何かいい事あったの?」ってよく聞かれる程には。
昔一緒に働いていた外国人に笑顔のせいで
サンフラワーとあだ名をつけられるくらいには。
だから、コミュ障でも、気が強くても、目つきが鋭くても
ちょっとは印象が緩和されていたんだと思う。
だけどコロナでマスクが手放せなくなってからは
少しでも笑うと頬骨の上の肉が動くと、
必ずマスクが動き
顔の大きさを逐一自覚する。
誰も見ちゃいないと思うのに、
周りから変に思われてないかと気になり
半無意識的に表情を動かさないようにしていた。
そして、目から下は見えないと愛想笑いもしなくなった。
笑わなくなってることに気がついた時には、
上がっていた口角が既に下がっていた頃だった。